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メタボリックシンドロームとアディポネクチンその25

日本の肥満研究は世界をリードしているそうですね。その研究では、脂肪細胞の考え方を根底から変えてしまうような発見を産み出しているようです。

メタボリックシンドロームの医者

その発見の中で、メタボリックシンドロームの発症メカニズムを明らかにしたり、予防や効果的な薬を作ることにつながるような重要な物質の存在が明らかになりました。

今までの医学の世界において、脂肪細胞というものは日常の生活において消費されずに残ったエネルギーが蓄積されているもので肥満を引き起こすだけの悪玉と思われてきました。

ところが、脂肪細胞の遺伝情報(ゲノム)を詳細に調べてみたところ、いろいろな種類のホルモン物質を多量に分泌していることがわかってきました。

人間の体の生理作用を調節するような物質が、肥満の元凶と考えられていた脂肪細胞から大量に分泌されていたことがわかってきたのです。

その中で、もっとも多く出ているホルモンは「アディポネクチン」と名づけられました。その「アディポネクチン」は、脂肪細胞が膨らみ肥満状態になると分泌量が減るという作用があることがわかり、研究者や医学界に衝撃が走ったわけです。

脂肪細胞が膨らむということは太るということですが、太ることでアディポネクチンが減るということになるので、このアディポネクチンは善玉であることの証明になるわけです。ということになると、このアディポネクチンには動脈硬化を防ぐ作用があることになるわけで、肥満すると逆に出なくなってしまい症状が悪化してしまうことになるのです。

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